春夏秋冬


心地好い春の休日。優の携帯が鳴ったのはお昼過ぎ。
着信表示は桜さん。
「もしもし…。桜さん?どうしたんですか?」
だが桜さんは何も言ってこない。数分間沈黙が続き、優がずっと待ってると、やがて桜さんの声が聞こえる。
「優…優に会いたい…」
初めて聞いた桜さんの素直な気持ち。
「すぐに行きます」
胸が熱くなる。この気持ちをちゃんと桜さんに伝えよう。
後悔しない為に。
< 86 / 148 >

この作品をシェア

pagetop