オオカミ少年。
次の日も
その次の日も
赤城くんは近づいてきた。


学校では
隙あらば話そうとしてくる。
夜になれば
また電話がかかってくる。


もちろん向こうは
本気じゃないだろうけど、
仮に本気だったとしたら
変に期待させちゃいけない。

だからこそあたしは
全てを無視して、
冷たく突き放すしかなかった。


そんなのが
1週間くらい続いたある日、

あたしは
ついに捕まってしまった。


「お願い、にゃんこちゃん…
10分だけ時間ちょうだい…?」
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