俺のワケアリ彼女
俺が涼にタオルを渡すと涼は俺のパーカーを握った。
・・・・?
「いっちゃんは海・・・行かないの・・・?」
小さな声で聞いてきた。
「俺はパラソル係だから」
そう言うと涼はまた浮輪を持って海に向かって歩いて行く。
「待ってよー、涼ちゃぁん!」
ビールを飲んだ紅が涼を追いかける。
大丈夫か・・・・紅・・・・。
しばらくしたら紅がひとりで帰ってきた。
「涼は?」
「なんかまだ遊ぶって海の中ー」
紅がパラソルのなかで寝転がる。
・・・涼・・・。
いくら待っても涼が帰ってこない。
俺は心配になって涼を探しに行く。