俺のワケアリ彼女
口の中は血の味。
「・・・・」
痛い。
痛い。
ガチャってドアが開く。
お父さんとおじさんが笑いながら入ってきた。
怖い。
身体が震える。
・・・・先生・・・・助けて・・・・。
蹴られたり叩かれたり、
涼はずっと我慢するしかない。
痛くて痛くて、涙がでる。
怖い。
怖い。
先生は助けにこない。
でも、涼には先生しかいない。
先生しか涼の中にいない。
手の中にある先生がくれた貝殻。
涼の宝物。
これだけが涼の支え。
「嫌っ・・・・」