俺のワケアリ彼女
「涼はひとりで寂しくなかった?辛くなかった?」
「・・・・・さみ・・・しかっ・・・た・・・・」
「涼はひとりじゃない。俺がいるから、気持ち言っていいんだよ」
すると涼は俺に抱き着いてきた。
「・・・怖かった・・・・ひとり・・・・嫌・・・・痛いの・・・・やだ・・・・」
「・・・」
涼の頭を撫でる。
俺は涼の柔らかい髪に指を絡めた。
「・・・・・・・・・」
涼の過去の痛みやひとりの恐さや痛さに、谷に落ちていた。
そこが見えない暗い谷。
でも涼は谷から出ようとしてる。
「・・・先生・・・優しい・・・・」
そう言うと、俺の顔を見た。