ロールプレーイング17
彼は、同じО型と聞いてちょっと嬉そうな顔をした。
「マジで?О型同志は気が合うらしいぜ。ちなみに俺は17だ、学校には行ってない。名前はリョウスケ、リョウスケのリョウって字は、人偏の僚、大昔じいちゃんが付けてくれた名前らしいんだけど。僚って字には仲間とか友達とか言う意味があって、たくさんの仲間や友達に囲まれる人間になって欲しいっつうんでこの名前を付けたらしい、介ってのは、じいちゃんが自分の名前からとったんだろうな、、。春之介ってんだ、じいちゃん、歌舞伎役者みたいだろ、、。だけどもうじいちゃんもいないし、親もガキの頃に離婚しちまって、転校繰り返して、まともな友達なんて一人もいやしないけどな。我ながら哀れな名前だよ、、、。」
僚介は、いきなり真面目な口調になり、どこか少し寂しそうな顔をした。そしてベンチに両手を広げ、そのままゆっくりと空をみあげた。数分しかこいつは僕の隣にいないはずなのに、僕の隣にずっとこいつがいたような錯覚に溺れた。
僕は空を見上げる僚介の目を盗み見た。さっきは気付かなかったけど、こいつは別に不良とか、俗に言うツッパリ、とか世間に反抗してるだけのヤツらとは違うって一瞬で感じ取ることのできる目をしていた。〝澄んだ瞳″そんな物に根拠なんかあるはずも無いって解っていたはずなのに、、、。
認めたくないけど、僚介には特殊なオーラと言うか存在感みたいな物があって、今となってはそれが僚介のもつ魅力だったんじゃないかって思えるけど。僚介は、そんな独特の雰囲気を持った人間だった。
突然、僕の中にずっと昔の記憶が蘇ってきた、小学生だった頃、幼稚園児だった妹が犬が欲しいとか言うもんだから、母親と僕と妹の三人で、犬の保護施設へ行った時のことだ、
十匹近い犬が犬舎の中で鳴いていた。こいつらみんなもうじき殺されるんだなって、まだクソガキだったころの僕ですら、なんとなくそのことを悟っていた。僕らは犬舎の間を歩いて進んだ、一番先頭を歩く妹は、この犬たちの運命も知らず、はしゃいで喜び歩いていた。
「マジで?О型同志は気が合うらしいぜ。ちなみに俺は17だ、学校には行ってない。名前はリョウスケ、リョウスケのリョウって字は、人偏の僚、大昔じいちゃんが付けてくれた名前らしいんだけど。僚って字には仲間とか友達とか言う意味があって、たくさんの仲間や友達に囲まれる人間になって欲しいっつうんでこの名前を付けたらしい、介ってのは、じいちゃんが自分の名前からとったんだろうな、、。春之介ってんだ、じいちゃん、歌舞伎役者みたいだろ、、。だけどもうじいちゃんもいないし、親もガキの頃に離婚しちまって、転校繰り返して、まともな友達なんて一人もいやしないけどな。我ながら哀れな名前だよ、、、。」
僚介は、いきなり真面目な口調になり、どこか少し寂しそうな顔をした。そしてベンチに両手を広げ、そのままゆっくりと空をみあげた。数分しかこいつは僕の隣にいないはずなのに、僕の隣にずっとこいつがいたような錯覚に溺れた。
僕は空を見上げる僚介の目を盗み見た。さっきは気付かなかったけど、こいつは別に不良とか、俗に言うツッパリ、とか世間に反抗してるだけのヤツらとは違うって一瞬で感じ取ることのできる目をしていた。〝澄んだ瞳″そんな物に根拠なんかあるはずも無いって解っていたはずなのに、、、。
認めたくないけど、僚介には特殊なオーラと言うか存在感みたいな物があって、今となってはそれが僚介のもつ魅力だったんじゃないかって思えるけど。僚介は、そんな独特の雰囲気を持った人間だった。
突然、僕の中にずっと昔の記憶が蘇ってきた、小学生だった頃、幼稚園児だった妹が犬が欲しいとか言うもんだから、母親と僕と妹の三人で、犬の保護施設へ行った時のことだ、
十匹近い犬が犬舎の中で鳴いていた。こいつらみんなもうじき殺されるんだなって、まだクソガキだったころの僕ですら、なんとなくそのことを悟っていた。僕らは犬舎の間を歩いて進んだ、一番先頭を歩く妹は、この犬たちの運命も知らず、はしゃいで喜び歩いていた。