キミとのこと
「…えっ?あ、はい。」

「びっくりさせちゃった?オレ同じクラスのテラサワジュン」

知ってる。

コクン、とうなずいた。


「俺のツレがミユウちゃんと友達になりたいって。紹介していい?」


なにそれ。あたしは目を見開いて動けなくなった。

「あ、ごめんね。急に。イヤだったら断ってくれていいから。でもカナタいいヤツなんだ。あそこの背の高い茶髪のヤツ。」
キミはニコニコしてその人を指差した。


キミに罪はないけど、憎らしくなった。

友達思いでまっすぐすぎるキミになぜか悔しくなった。


一瞬涙が出そうになったけど。

「いいよ。」

返事してしまった。
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