短くても
_
__
そこから僕の記憶は無い。
今は独り、四角い真っ白な部屋で座っている。
縮こまって、周りから僕自信を守るように
何も聞かない
何も話さない
何も見ない
今は何もしたくないんだ。
なにかする度に、僕の中の記憶が
削られていってよく思い出せなくなる。
たぶん僕は死んで、これは次生まれ変わるための
準備みたいな物だと思う。
でもそんな準備する気はさらさらない。
僕はずっと、今までの思い出を繰り返しながら
漂っていたいんだ。
ずっとずっとこのままで..
でもそうはいかないみたいだ
息をする度に、体に入っていく空気が
記憶を剥ぎ取っていってる。
もう、どこまでが本当の記憶で
どこまでが僕の作り出した空想なのか
わからないや..
真依の全部を忘れないうちに
少しだけ、記憶の中を漂ってみようかな..
真依の暖かさも、声も、仕草も
まだ覚えているうちに