禁断の恋。~教師×生徒~
「なーつきっ。さっきから何探してんのよっ。先生がそんなに気になる?」


ドキッ……



先生を好きじゃないと決めた自分の中にもやっぱり素の自分が『図星』って事を気付かせる。



ゆっくりでいい。




ゆっくりでいいから先生の事忘れて行ければいいんだよね。



「…な…つき??」


絢奈が心配そうにあたしを覗きこむ。



「あっ…と…気になるってゆうか…来たらきまづいなー…なんて…!!」



ごまかしが下手な自分。



絢奈はふっと笑ってパーカを羽織り砂浜にぺたんと座った。



「……最近のさ、南月見てるとさ…なんか変だよ。話聞いてても…気持ちが不安定に見える。……何かあるならさ…言ってほしい…。」



絢奈が海を切なそうに見ながらつぶやいた。



絢奈がそんな事を思っていたなんて…



絢奈は、いつも話してくれてた。



あたしを信用して話してくれてた。



それなのにあたしって…絢奈に隠しごとばっか。何があっても誤魔化して。
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