ストリート
沸々とこみ上げてきた感情ー…
私にはいらないこの感情ー…
この悲しい感情を打ち消すかのようにソファーから腰を上げた。
ガラステーブルに無造作に置かれたキーケースと携帯、財布を手に取ると家を出た。
早く、踊りたい…
そう思いながら、またがった単車。
この単車もダンスを好きな所で踊れるように、移動手段として使う為に取った免許。
メタリックなブラックというシンプルなデザイン。
キーを差し込みエンジンをかける。ほとんど音のしないこの単車は静かに走る。
風をきりながら進む為、気持ちがいいー‥
全てを消し去ってくれるような感覚は、いつになっても変わる事がない。