ストリート




沸々とこみ上げてきた感情ー…


私にはいらないこの感情ー…



この悲しい感情を打ち消すかのようにソファーから腰を上げた。



ガラステーブルに無造作に置かれたキーケースと携帯、財布を手に取ると家を出た。



早く、踊りたい…


そう思いながら、またがった単車。


この単車もダンスを好きな所で踊れるように、移動手段として使う為に取った免許。


メタリックなブラックというシンプルなデザイン。


キーを差し込みエンジンをかける。ほとんど音のしないこの単車は静かに走る。


風をきりながら進む為、気持ちがいいー‥


全てを消し去ってくれるような感覚は、いつになっても変わる事がない。




< 24 / 50 >

この作品をシェア

pagetop