森奥の水郷
結婚……
結婚かぁ………ん?
……ケッコン!?
「え、ちょ、いつの間に!?」
「前にアンタが此処に来てから…そうね、一月くらい経った頃に告白されたの。」
これぞまさに『寝耳に水』だ。
でも前回来た時はそんな素振りは無かったはずだ。
「しかしこんな馬鹿力を嫁に欲しがるとか…」
「うっさいわねぇ!!
独身女より良いでしょ?
相手が居ないアンタよりマシよ。」
「………」
言い返せない自分が悔しかったりする。
下界にも相手は居ないし、そもそも誰かと付き合った事も無い。(片想いはいくつかしてるけど)
「一生独身でいい」なんて言ったものの、単なる強がりと言うか…自分には結婚だとか恋愛とかが無理だって諦めているからこその発言だって解ってる。
自分に自信が持てないのだから、尚更に。