森奥の水郷

ともかく、今日はもう休みたい。
足が重くて身体もクタクタ。ついでにお腹も減ってたりする。

お茶菓子とぬるいお茶を貰って少しは満たされたけど、身体の疲れは取れない。
お茶を飲むために座ったのがダメだったみたい。
とは言え、立ったまま飲み食いしようものなら…


「行儀の悪い…ちゃんと座って食べなさい!!
そんな事小さな子でもしないわよ!?」


…と怒られてしまう。
ホント、彼女には頭が上がらないよ、トホホ…。






「それで?」


「ん?それでって?」


「外に住んでるアンタが此処に来た理由よ。」


「んー……」


正直、これと言った理由は無い。いつものように気まぐれで、


「しいて言えば……疲れたから、かな?」


「またソレね。そんなフラフラしてていいの?
仕事もあるんでしょ?」

呆れた、と言うように溜め息を吐きながらも心配そうな視線を向けてくる彼女に、私は頬が緩んでしまう。
鬱陶しそうにしたり、時には説教してくるけれど、追い払ったりしないから。

だからこそ私は甘えて、こうして漂ってる訳だけど。


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