考えちゅ
「な、なんで、津山が、俺を」
はっ。
昨日の記憶がよみがえる……!
ヒイー!俺はついに女子にボコられるのか。
い、いやいや、でも俺のが強いし男だし、びびってねーし。
ひきつる頬。
だ、だけど、何かの間違いだと期待したい。
「ねぇ、早く来てくれない? 坂本陸」
間違いじゃありませんでした。
「………………はい」
あれ、敬語になっちゃった。
クラス中の視線をあびながら、しぶしぶしぶしぶ津山の所にいった。
……遠くから見てた印象とは違い、近くで見ると、すごく綺麗だった。
肩まである、柔らかそうなストレートの黒髪。
前髪には水色と白のピン止めをつけていて。
Loveとかかれた黒と水色のラフなTシャツは、せくしーな印象を与える。
スカートも短いし。
くりくりとした目、細い腕、足、腰。
ピンク色の唇。
……う。
みんなが美しいって言うのが、分かる。