先生!恋ってなんですか?!
いつもの時間。
「直ぴーわかんな~い・・・」
「先生教えて~!!」
ほ~ら・・・またアイツら・・・。
「オマエら!いつも人に頼って・・・少しは自分でやれっ!」
直ぴーも甘いんだよ・・・。もうちょっと厳しくいかなきゃ。
私だって、先生に甘えたいよ・・・でも、私そんなキャラじゃないし・・・。江戸っ子キャラだもん。甘えん坊キャラとか柄に合わない。
「じゃ~ここ季穂!答えれ!」
「えぇ~わかんない・・・」
「真面目に授業うけれ!」
「わかんねぇもんはわかんねぇ!!」
ハハッハハハッ!
何か知らないんだけど・・・私が発言すると、クラス中が大爆笑する。そんな面白いこと言ってるつもりはないんだけど・・・。
「季穂の代わりにここ!」
勉強はできないけど、ひとつ自慢できることあるんだよ?
それは、私1人だけ直ぴーに【季穂】って下の名前で呼ばれてること。他の人は苗字で呼ぶのに、私だけ下の名前で呼んでくれる。
それが嬉しくて、私はこのキャラを保っている。
なんか、このキャラを崩したら直ぴーが【季穂】って呼んでくれなくなるんじゃないかなぁって不安だから。
私、何気に国語の時間が楽しみで学校来てるようなものだから。国語以外楽しく感じないし、する気もないから。
こんなやる気無くても、一応学年1位ですからっ♪家では頑張って勉強してるんだよ?直ぴーに好かれるために!
でも、私だってわかんないところあるし・・・直ぴーに教えてもらいたいんだけどね・・・。
周りの女子みたいに「先生わかんな~い」とか言えないし。
だから諦めてる。
でも・・・放課後私と直ぴーだけの大事な時間あるんだよね~♪
私にとって、一番大事な時間・・・。