僕等の透明な夏


「例えばこれ!」

―ぽすっ

「なんて言ったと思う?」

『ぽすっ』

「違うよ!こんにちはとか、ありがとうとか」

『え~分かんなかった~』

「じゃあ小夏投げてみて!」

『うん。何て言ったか当ててね!』

あたしのボールもぽすっ、と同じ音をたててバットの中に入った。

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