BLUE SAVE FORCE
ヒーローになりたい
ネットゲームにはまることが多くなった。
悠はそこではヒーローだった
将来IT企業で通用するほどのデジタル関連の知識がある

ヒーローになりたい
女手一つで彼の面倒を見てくれている四歳年上の姉は間違いなく世間的にはヒーローならぬヒロインだ

……


五月の末のとある日
放課後上級生に呼びとめられてクラブに入らないかと誘われる

そのクラブ活動は何かと聞いてみると、サッカー という
悠は自分が運動音痴と知っていながら一応その熱心な勧誘に折れて参加することを承諾する
しかし、ただ下手といっても体格に恵まれない奴がドジったりしているとそれ程目立たないが
悠の場合、期待度をもって見られていた以上
その結果はより目立ってしまう
「思ったより下手だな……」
その先輩の言葉は抑え気味だったが
サッカーの部活はその日だけで終わった


一学期の中間テストの時期
悠はよく考えると、入学以来ちゃんと勉強していなかったことに愕然とする

ノートをちゃんととっていなかったし
ごまかしようがなった

テスト直前のプリントの採点で最悪の結果を出してしまったことで
悠は奮起する
ノートをとってなかったから
仕方なく書店に行って参考書を買う
全科目
しかしおこずかいは少々危機的になる
< 2 / 19 >

この作品をシェア

pagetop