BLUE SAVE FORCE
自宅では悠は姉と顔を会わせることがほとんどなかった。

今は亡くなってしまった両親の残してくれた分譲マンションの最上階が自宅だったから景色はよかった
特に夜景は
徐々に日が暮れるのが遅くなってきている現在でも、夜景のとばりが下りる頃は姉は出て行ってしまう
夜のアルバイトのため…
土日は劇団通いでやはり自宅に居ない

悠の姉は仕事の合間将来女優を目指していてそのレッスンに精を出していた

中学生の頃、悠は姉が多忙を極めて自宅に寄り付かないことに酷く寂しく感じていた

しかし高校に入ったころから
自分のほうから姉と顔を会わせることを拒むようになった。

学校が終わって
しばらくハンバーガーショップで時間をつぶして
姉が出て行ったころ自宅に戻るようになっていた

姉の 彩 は特に優等生的なところがあった
彼女は高校では成績優秀で進路指導で名門大学の進学を勧められていた

そんな折だった
両親の乗った自家用車が交差点でハンドルさばきを誤って
トラックと正面衝突したのは
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