BLUE SAVE FORCE
そんな頃から
姉の彩は変わっていった

援助交際でアルバイトだけでは足りない生活費を手にしていた

一回り以上年の離れた
もしくは初老の男性複数と同時援助交際をしていた

勘のいい悠はそのことに早くから気が付いていた
だから
姉と顔を会わせることはたまらなかった

平凡な顔立ちの悠とは違って
彩は人の目を引く容姿をしていた



悠にとって
姉の頑張りが
自分にとってプレッシャーとなっていた
本当はとても感謝しなければいけない姉に対して、悠は言い知れぬ苛立ちを感じていた

どうせならいっそ、お金がないから学校を辞めて働きなさいとまで言われたほうが
幾分か楽だと悠は思っていた。

しかし 彩 は全く弱音を吐かない
彼女はまるでドリーマーとしての自分を強調して幸福そうに装っている

それが 悠 にはたまらなかった。

だからだ
悠は自分が進学から遠ざかることで
姉にここ以上の負担をかけまいと思っていた

それと、優等生な姉に対する憎悪は
勉強に対する 憎悪 が近いところにあるということも……
< 4 / 19 >

この作品をシェア

pagetop