ボクは誰?
おそらく、

ずっと泣いて泣いて、

あまり眠れなかったんだろう。


「早紀、とりあえず今夜はなるべく寝ろよ。なかなか眠れないだろうけど。」


「有希…。」


早紀はボクに飛びつき、

ボクを抱きしめながら号泣した。


その後授業を受けて、

昼休みの時間になってから、

大貴のクラスに行った。


「大貴、ちょっと。」


「お?高橋、お前大貴に告るの?」


大貴と同じクラスの小倉がからかう。


「バーカ。違うよ。」


ボクは、

小倉を少し睨んだ。

そして、

大貴と移動した。


「大貴、昨日早紀に断ったらしいな。」


「もう聞いたのか?お前らには、俺のことは筒抜けだな。」


「好きな人がいるらしいが、ちゃんと告って幸せにしないと。」


「そうだな…。」


大貴にしては珍しく、

考え込んでいるようだ。


これでいい。

これでいいんだ。




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