ボクは誰?
「それで、有希はどうするの?」


「精神科医の診断が必要らしいんだ。一応お母さんには少し話をしたんだけど、まだ話が進んでいないから、どうなるかはまだわからない。でももしいつか『女の子』ではなく、『男の子』と認めてもらえるようになったら、ボクの苦しみは楽になるのかもしれない。」


「そっか。有希、今まで苦しかったんだね。」


「うん…。」


「私は有希が女の子でも男の子でも、有希であることには変わりないんだから、やっぱり大好きだし、ずっと親友でいて欲しいな。」


いつもなら、

『親友』って言葉に、

ショックを受けるのに、

なぜか、

この時は平気だった。

とにかく、

嬉しかった。


「史佳、ありがと。」


ボクは、

気持ちが楽になった。




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