ボクは誰?
雅史がアイスを、

食べ終わるのを待ってから、

やっと三人で本屋に行った。


「雅史、何を買うつもり?」


「ん?マンガ。」


「そのためだけにボク達を呼んだわけ?」


「マジで?雅史。俺ら、そんなにヒマじゃねーぞ。」


「いや、三人で遊びたいっつーのもあったんだけどな。せっかくの夏休みだし。」


「でも雅史は部活があるんだろ?」


「バッカだなー、高橋。部活があるからこそ、部活がない日に遊ぶんじゃん。」


「ふーん。」


そう言いながら、

雅史はマンガを購入した。


「んで雅史。この後はどうするん?」


「んー。どこ行く?」


いきなりボクに、

雅史が聞いてきた。


「ボクに聞くなよ。どこでもいいよ。」


遊びに行くっていうのを、

めったにしないボクだから、

そういうのってわかんない。


「晃はどーする?」


「あちーから、涼しいとこ行かね?」


「だな。」


二人は、

もうどこに行くかを、

わかっているのか、

行く場所を言わないまま、

どんどん歩いて行く。


「どこ行くんだよー?」


そう言いながら、

ボクは慌てて二人についてった。



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