ボクは誰？

帰り道、

ボクは悩んだ。

今回のことを、

どう史佳に話そう？


そしたらボクの携帯が鳴った。

見たらお母さんからだった。


「もしもし。」


「有希？大変よ！史佳ちゃんが手首を切っちゃって！」


「史佳が？」


「救急車で病院に行くところなの。」


「何て病院？」


「○○病院よ。」


「わかった。すぐ病院に行く。」


電話を切ってすぐに、

ボクは病院まで走った。



あの時、

史佳を一人にしなければよかった。

今思えば、

史佳の精神状態が、

まだ落ち着いていなかったのに、

そんな史佳を、

一人にしてしまった…。



どうか、

史佳、



死なないでくれ！



ボクは病院まで、

全速力で走った。