ボクは誰?
一気に話した直後に、

勇気を出して、

史佳を見た。



長い沈黙が続いた。

この沈黙が怖かった。



ああ、

やっぱり、

言わなければよかった?





「有希。」


沈黙を破ったのは、


愛しい史佳の声だった。

その声は、

すごく優しくて、

何でも包み込んでくれそうな、

そんな暖かい声だった。


「有希、ずっと苦しかったんだね。こうやって言うの、勇気がいったでしょ?」


「うん。史佳に嫌われるのが怖かった。」


「ふふ。有希ったらー。嫌ったりしないよ。」


キラッタリシナイヨ


こんなに、

勇気が出る言葉をもらって、

ボクは幸せ者だ。




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