ボクは誰?

診察室へ

「高橋さん、第二診察室へどうぞ」


アナウンスがあった。

ボクは、

急に不安でいっぱいになった。


「有希。大丈夫だよ。」


史佳にそう言われ、

ボクは立ち上がり、

勇気を出して診察室へ入った。


「高橋です。お願いします。」


「えっと…高橋さんは高校一年生ですか?」


「そうです。」


「どうかされましたか?」


躊躇ってしまった。

向こうはプロとわかっていても、

やっぱり言うのには勇気がいる。

だって、

どこまで信じてもらえるのか、

全くわからないし。


「ここでは遠慮しなくていいから、何でも話していいよ。」


気さくに話しかけてくれた先生。

名札を見たら


『近藤』


と書いてあった。

ボクは、

近藤先生を信用して、

話すことにした。




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