ボクは誰?
とりあえず、

ボク達は電車に乗った。



来た時は、

たくさん話したのに、

帰りは、

お互い黙ったまま。


史佳。

何か話してくれよ。

こんなに、

重くて苦しい、

空気のままじゃ、

押し潰されそうだ。



ちらりと史佳を見たら、

史佳は窓から外を見ていた。



すぐ隣にいるのに、

史佳が遠く感じられる。



声をかけたら、

何かが、

壊れてしまいそうで。





そんな、

脆く儚い時間だった。



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