ボクは誰？

ボクは、

この状況が、

把握できないでいた。

やっぱり、

史佳は絵美と、

何かあったんだ。

このやりとりで、

それだけは確信した。


「前にも話したわよね？鈴木さん。」


「私は聞くつもりはありません。」


「でも実際、了解を得たようなものだったじゃない？」


「あの時の私は、有希も大貴も大切だったの。」


「大切？高橋さんとは親友だから、大切だって言いたいの？」


「そうですけど？」


「ばっかじゃないの？高橋さんは、クラスで一人でいたのに、あなたは大貴君と一緒だったじゃないの。それでも親友だって言えるの？」


「…。」


何だかわけがわからない展開。

ボクは、

状況が全くわからなくて、

何も言えなかった。


「高橋さんは絵美と仲良しなの。だから鈴木さん、離れてくれない？」


「ちょっと待てよ、絵美。」


やっと、

ボクの口から言葉が出た。