ボクは誰?
「有希、どうかしたの?」


ふと気づいたら、

ボクは自分の部屋にいた。

どうやらボクは、

声に出して、

『うるさい』と言ってたらしい。


「何かあったの?」


史佳がボクを見ながら言う。


「いや、何でもないよ。」


「さっきから有希、すっごく難しい顔をしてたよ?何かあったの?」


「どうせ史佳もわかってんだろ?」


憎まれ口を言ってる自分が憎い。


「変な噂は流れているけれど、私は有希をずっと知ってるから、信じてないよ。」


「嘘つくなよ!どうせボクがおかしいと思ってるんだろ?」


「有希。私、嘘ついてないよ。」


「ボクと関わらない方がいいぞ。」


「どうしてそんな事言うの?」


史佳が涙を流しながら、

静かに言った。





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