ボクは誰?
「なに?」


「有希から話して。」


「ああ。ボク、やっとお父さんに話すって決めた。」


「そう。いつ話すの?」


「今夜。ちょうど今日は早く帰ってくる日だから。」


「うん。そうだね。」


「で、史佳の話は?」


「あのね…。二つあるの。」


どんな話なんだろう?

急に、

ボクの心は不安でいっぱいになった。


「まず一つ目はね、高校を卒業したら、専門学校に進むんだけど、一人暮らしをしようと思って。」


「そうか。うん。史佳の夢だもんな。ヘアスタイリストの夢。」


「うん。いつまでも有希の家にお邪魔していられないし、高校卒業したら、まだ未成年だけど独立してみようと思ったの。」


「ああ。いいんじゃね?」


「それと、もう一つは…。」





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