ボクは誰?
「何でだよ!」


カッとなって怒鳴ってしまった。


「当たり前だろ!『実は男でした』『はい、そうですか』って訳いかないだろ!」


「ボクがずっと苦しんできて、医者も治療をOKしてくれたのに、何でわかってくれねーんだよ!」


「何だ!その口のききかたは!言葉遣いが悪いぞ!」


「『私』って言葉を話すのも苦しいんだよ!ボクにとっては、『ボク』が自然なんだよ!」


「とにかくお父さんは同意しないからな!」


「もう頼まねーよっ!」




ボクは怒鳴って、



家を飛び出した。






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