ボクは誰?
「そう。わかったわ。でも約束して。もう倒れないためにも、なるべく眠るようにすることと、それでも眠れないのなら、病院に行くこと。」


「はい。」



コンコン


保健室のドアがノックされた。


「どうぞ。」


「高橋の担任の田中です。どうですか?高橋の具合は?」


「ああ。貧血だったみたいよ。」


「そうですか。高橋は眠ってますか?」


「たぶん起きてると思うわ。」


余計なこと言うなよ。

ボクは担任と話したくねーんだよ。


担任の田中が、

こっちへ来る気配がした。

ボクは、

慌てて目を閉じた。





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