ボクは誰?
「雅史…。ごめん。野球がやれなくなったんだろ?野球、あんなに好きだったのに、本当にごめ…。」


涙が止まらなかった。


「高橋、気にすんな。どうせプロの選手にはなれねーんだし、趣味でやるぶんには問題ねーから。それより、高橋は大丈夫か?」


「夢中だったから、どこをやられたか知らないんだ。それに今は痛みも感じないし。」


「有希。落ち着いて聞ける?」


史佳が、

まっすぐボクを見て、

ゆっくり話しかけてきた。


「ああ。」


おそらく、

重要な話なのだろう。





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