ボクは誰?

史佳の涙

ボクに抱きしめられた史佳は、


ボクの胸の中で泣いていた。



史佳が抱えている苦しみを、

少しでも、

和らげることができるなら、

ボクは、

何でもしたかった。



でも、

まだ中学生のボクに、

どこまで力になれるんだろう?



もし、

ボクと一緒にいることで、

史佳の淋しさを、

埋めることができるならば、

ボクはいつまでも、

史佳のそばにいたい。


「有希、ありがとう。」


涙を拭きながら、

無理して笑顔を作っている史佳。


涙をもう流して欲しくない。

史佳には笑顔が似合う。

ボクは、

史佳のためなら、

何でもしようと決意した。



例え、

世界のみんなを、

敵に回したとしても。

史佳を守れるのは、



ボクしかいないんだ。




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