好きを私にください。
適当だな~…。


「おっ、おやすみ!」


あたしはまた先生に背中を向けて寝っ転がった。先生も寝っ転がったみたい。


あぁ、ドキドキして絶対寝れない…。

…あたし、先生と両想いなの?
付き合ってるの…?


実感無いし…。


「ね、ねぇ先生。」

「ん?」

「先生はさ、あたしのこと…好き?」

「はっ!?」


ガバッて起き上ったのが分かる。


「…だって、結局先生、言ってくれないし…。」


あたしは頭まで布団にスッポリ潜って言った。


「あたしだけなんて、ずるいよ。」


恥ずかしい~ッッ!!!


「菅田さん…?」

「何~!?」


声が籠ってるのが分かる。


「アンタ案外女の子だね~!!」


ケラケラ笑いながら言う先生。


「っ!!?」


あたしは顔だけ出して先生を睨んだ。


「だって普段女の子っぽくねーじゃん!」

「うっうるさい!!」


どうせ男っぽいって言いたいんでしょ!?

皆によく言われるもん。

“お前女だったの!?”

って。…まぁ、男子にだけど。
ふざけなのは分かるけどさ、皆が皆口をそろえて言うんだよ。

誰かあたしが女だって肯定しろよ!!!

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