好きを私にください。
「腹の底。」

「…。」


…ん~…。


「分かった、和樹って呼んであげる。」

「上から目線だな。

「でも、慣れるまで和ちゃんって呼ぶから。」

「どーぞご勝手に。」


諦めたらしい先生…和ちゃんはそう言った。

やりっ♪


「和ちゃん、あたしの事なんて呼ぶの?」

「ん~…明海って呼んでやるよ。」

「ふ~ん、ありがとっ。」


あたしは完全に体を先生…和ちゃんに預けて、和ちゃんの胸元に顔を埋めた。

落ち着く…。


大好き、和ちゃん…。


例え偽りでもいい、少しでも長く…この幸せが続きますように…。


そう祈りながら、目を閉じた。




先生、あなたはあたしの一生の先生だよ。




理科を教えてくれたし、



ケンカの解決策も、病気に対する心構えも教えてくれた…。


恋する気持ちも、全部全部…


全部の気持ちを教えてくれたね…。




ありがとう。



これからも、よろしくお願いします。




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