好きを私にください。
「水族館涼しそうじゃん!行く行くッッ♪」


あたしはそう言って起き上った。

本当は寝てたかったけど、先生が行きたいみたいだから?


行ってあげようかなーと思って!




そんなこんなで水族館に行って、めちゃくちゃ楽しんだ。


あたしは結構はしゃいじゃって…先生も結構楽しそうだったけどね?


「イルカ!ペンギン!」

「アンタ楽しそうだね~。」

「うん!だって好きな人といるんだもん!それだけで楽しいし♪」

「…そっか。」


手は、繋がなかった。

きっと和ちゃんも遠慮してるんだと思う。


そういうタイプではないけど…立場を気にしてるんだ、きっと…。


「キレー!」


トンネル型の水槽の中を歩く。


こうしてると、魚になった気分っ。


「もう帰るか!」

「えっ…まだ5時だよ?」


5時頃、突然そう言った和ちゃん。


「アンタ受験生でしょ!?勉強勉強。」

「えぇ~…。」

「しかも来週からテスト2週間前でしょ?」


ゔっ…確かにそうだけどさ…。


「だから、帰るぞ~。」


まだいたかったのになぁ…。

あたしが拗ねて和ちゃんの後ろをトボトボ歩いていると


「ほら、勉強教えてやるから!」

「…うんっ!!」


あたしは文系だから、理数系の和ちゃんに教えてもらえるのは、正直助かる。
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