好きを私にください。
「アイツ、最近荒れてるだろ。」

「…前以上に遊ぶようになっちゃった。」

「だろうな~。」


ていうか、教育実習って…まだやってんのかな?

もう1ヶ月経った気がするけど…。


お兄ちゃん、想い…伝えずに終わっちゃったのかな。

だとしたら、それはすごくもったいない。


ちゃんと…想い伝えなきゃ。


叶う叶わないは関係無く…想いを伝えるのは大事…だと思う。


って、あたしが言う事でも無いか!


「まぁ、亮の事はそっとしといてやれよ。」

「うん。」

「アイツだってアイツなりに悩んでんだろうしさ。」

「分かってる。」


お兄ちゃん…。


「さってと…寝よっかな。」


とあたしは言う。


「早いじゃん。」

「寝不足~。」

「あんだけ寝たじゃん。」

「朝?あれじゃ足りないし!」

「どんだけ寝たいんだよ!」

「あたし貧血なの!だからいっぱい寝ないと~。」

「あっそ。」


…そう言えば。

先生の布団忘れてた。


あたしはさっと布団を敷いて


「はい、先生、早く退いて!」


と言った。


「はいはい、おやすみ。」


って言いながら退いてくれた。
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