好きを私にください。
ま、いっか!

お母さんは朝から仕事みたい。
お父さんもいないっぽいし…ラッキー☆


「亮、帰ってないみたいだな。」

「…そっか。」


お兄ちゃん…。

大丈夫かな。でも、今は心配しててもしょうがないか。
お兄ちゃんも、心配されたくないかもだし。


「何食べよっかな。」


なんか残り物とか無いのかな。

あ、でも先生いるし…今日だけは頑張って作る?


「何悩んでんの?」


台所で悩んでいると、先生にそう声をかけられた。


「朝ご飯、どうしようかと思って。」

「俺が作ろうか~?」


って言いながら寄って来る先生。


「えぇ~…悪い…。」

「そんなこと言ってる場合じゃないんじゃない?」

「…え?」


時計を見ると…7時20分。


「…!!!」

「ムンクの叫びみたいな顔になってるよ~。」

「うるさい!!」


マズイ!!


「ほら、早く準備して来いよ。」

「え…でも。」

「一応俺、結構ここ遊びに来てんだぞ?結構包丁とかある場所分かるし。」


どんだけだ!!!

ま、そっちの方が助かるかも…。


「んじゃあ、よろしくお願いします!!」


そう言って、あたしは大急ぎで準備を始めた。
あたしただでさえ遅刻魔なのにーー!!!
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