好きを私にください。
あたしたちは雑貨屋さんをうろうろしつつ、服を見たり、本を見たり。

あたしはまだ中学生だから、服を普通に買うようなおかねは持って来て無いし。


「飯食べよ。」

「うん!」


先生は言葉使いが悪くない。
いっつも思う。お兄ちゃんもそこまで悪くないし…。

やっぱ先生だからそれが授業とかで出ちゃわないように気を使ってるんだと思う。


「フードコートでい?」

「うん!」


あたしそんなにお金持って無いもん…。

だからと言って先生に奢ってもらうのとか悪いし…。


フードコートが1番!


「マック?」

「以外食べれない~。」


お金の余裕的にも、気分的にも。

遊びに来てる日は、マックじゃないと遊びに来てるって気がしな~い!!


「じゃあ買っとくから席よろしく。」

「了解ー!!」


買う物を告げて、あたしは席の確保へ。

案外すんなりとGETできたけどね。
カバンを置いて、先生の元へと行く。


「席取ったよ~。」

「サンキュー。」


トレイを持つ先生の横に並んで歩く。


「…和樹?」


不意に先生を呼ぶ声がして、あたしは反射的に振り返った。

先生は、その場で立ち止まっただけだった。


「…和樹…!」


そこにいたのは…キレイな女の人だった。

ゆるく巻いたセミロングの髪に、165cmくらいの身長、スラッとした抜群のスタイル…。

パッチリした目に、キレイな唇、シャープな顔…。


文句なくキレイ…。しかもあたしよりも年上で…思わず自分が恥ずかしくなるくらい。
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