好きを私にください。
・。+* 明海 *+。・


何分経ったんだろう。

あたしはひたすら待ち続けた。


祈るようにしながら…。


先生たちの姿は見えない。

だけど、元カノさん…佑実さんの顔が頭から離れない。


あんなキレイな人…フってどうしてあたしなんか…?

あたし、スタイルだって良くないし、ブスだし…子供だし。


先生は…どうしてあたしなんか…。

先生…。


涙が零れ落ちそうになる。


「何泣いてんだよ。」


頭の上からそう声がして、あたしはバッと顔を上げた。


「先…生ぇ…。」

「ん?」


先生はイスに座りながら言う。

嘘…夢?あたし寝ちゃったの?


「あの女の人…佑実さん…だよね?」

「…あぁ。」


…やっぱり。

ちゃんと向き合えって言ったのはあたしだけど…不安で堪らなかった。


「でも、元カノだし。今じゃ好きじゃねーもん。」

「っ…。」


ゴメンナサイ、佑実さん。
あたし、すごくホッとしちゃってる。

ゴメンナサイ…。


「別に何も心配する必要ねーのに。」

「だってっ…。」


心配するなって言う方が無理に決まってんじゃん!

「アンタが何思ってるかは知らないけど、俺、結構一途なんだけど?」

「…。」

「だからちょっとは信用しなさい。」
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