好きを私にください。

「いきなり叫び出すし。」

「え、なんて叫んだ？」

「“ふざけるな”って。」

「…。」


あぁ…現実でも叫んじゃったのか。


「…そう言えば、なんで今日塾に来るなって言ったの？」

「あぁ、そうだ。」


それが大事な本題ですよ。


「…佑実がやってくれた。」

「…え？」


佑実…さん？


「塾にバラされた。」

「嘘っ…!!」


-ｽﾞｷﾝｯ


「…。」


あたしはお腹を抱え込んだ。


「おい、大丈夫？」

「んん…多分。」

「続けていい？」

「うん。」

「佑実が、俺らが付き合ってるって言ったんだ。」


佑実さん…やっぱり、あれで引き下がるような人じゃなかったんだ…。


「でも、塾長は俺の話を優先させてくれた。
俺は“菅田さんは俺の友達の妹で、他の生徒とは少し付き合い方が違うだけです”って言った。」


それはそれでマズイんじゃ…。


「いい人だよ、“気を付けて”って言われた。」

「そっか…。」

「でも、塾長は結構怒ってて…お前にまで結構な剣幕で迫りそうだったから、休ませた。」

「ありがとう、先生。
でも、今日はどっちにせよ行けなかったかも。」

「アンタどうした？お腹？」

「あぁ、あたし、生理痛ひどいの。」

「大変だね～。」