好きを私にください。
涙を堪えていると、ガチャッと部屋のドアが開いた。

先生だ。


「明海、飯できたよ~。」


お母さんかっ!って突っ込みたくなるくらいのノリで入って来た。


「うん、分かった。」


部屋のドアの所で待っていてくれる先生。

通り過ぎざまに


「佑実さんから、メール、来てたよ。」


そう言った。

リビングに行って、食卓のイスに座る。


「うどん…。」


あたしのお腹に負担がかからないようにしてくれたんだ。

いちいち泣けてくる。


なんでこんな時に優しいのさ…。


後からリビングに入って来た先生。


「明海…。」


その…と口ごもっている先生。


「ありがとう。」

「は?」

「うどん。」


あたしは先生に微笑みかけた。
きっと、悲しい笑顔になっちゃってる。

悲しくたっていい、笑えてれば。


「…明海、ゴメンな。」

「…何が?」

「メール。言い訳にしか聞こえないかもしんないけど、アレは佑実が一方的に送って来てるだけだから。」

「…うん。」


本当、言い訳にしか聞こえないよ。

だけど


「大丈夫、先生を信じるから。」


だって、信じなきゃ何も始まらない。

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