好きを私にください。
あたしは先生の隣に座った。

あたしの前に塾長、先生の前に佑実さんが座って、向かい合う形になった。


「菅田さん。」


塾長に名前を呼ばれて


「は、はい。」


思わずビビってしまうあたし。


「…申し訳無かった。」


って頭を下げられて


「ちょっ、塾長!?」

「…こちらの間違いで、嫌な思いをさせて…。」


何!?どういうこと!?


「状況がよく分からないんですけど…。」

「あなたと高里先生が目撃されたというとき…高里先生は菊池さんと付き合っていたと聞いたから…。」


菊池さんて誰!?…佑実さんのこと??


「今は別れているようだが…。」


佑実さん…。ここは合わせておかないと…だよね。


「いえ、分かって頂けたのならそれで…。」


思わず超丁寧になる言葉使い。


「噂の方は…時期に消えると思いますから、大丈夫です。」

「本当に…。」

「もういいですから!」


十分お世話になってるんだしね!


「帰っていいですか?」

「あ、じゃあ私、駐輪場まで送って行きますね~。」

「お願いします。」


てことで、佑実さんと駐輪場まで来た。


「佑実さん、ありがとう。」

「このくらい、どうって事無いわ。けど…あなたには迷惑かけちゃったわね…。
塾内がここまでとは思わなかったわ。」
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