好きを私にください。
お家、嫌いなんだもんね。


「家だとどっかの誰かさんを気にせず爆睡できるからね。」

「なっ…。」


あたしの事!?


「あたしだっていびきかいたりとかできるもんね!」

「俺がいたってお構いなしのクセに。」

「嘘っ!?」

「嘘に決まってんじゃん。俺だって寝てるし。」


…最悪。


「てか最近金が溜まって金が溜まって。」

「は?何?嫌味?」

「俺、最近遊んでないから。」

「嘘…。」

「ここに泊ってんのに遊びに行く暇があるとでも?」


そっか。


「よかったじゃん、お金溜まって!」

「だからお買い物行きたくてさ。」


ふぅ~ん。


「明日暇?」

「明日って…。」


平日じゃん。


「あたし学校だよ。」

「あ、そっか。」

「暇人じゃないの~。」

「俺だって暇じゃねーよ。」


知ってるけどさ。


「夏休み入ったらね!」

「夏期講習始まったらマジ無理だから。」

「あたしだって無理だよ。」


あ、そうだ!


「ね、夏休みにさ、先生の家行きたい!」
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