好きを私にください。
あたし、そんな気がする!

他はぁ~…デレってあんのかなぁ?
無い気がするー…。


「それ、俺どうリアクションすりゃいいの?」

「…知りません。」


確かに、リアクションに困るよね…。

あたしは星空に向かって


「じゃあ、照れといて!」


って言った。


「はぁ?!」

「先生って照れるの?」

「…記憶にないな。」


だってあたしたちに高ちゃんって呼ばれてても照れないんだもん。

最初は違和感ありって感じの顔してたけど、なんか最近は普通…。


「高ちゃん。」

「なんでそう呼ぶの?!」

「えっ、嫌?」

「嫌に決まってんじゃん。」

「なんで!?うちの塾に来てから初のあだ名じゃない!?」

「…まぁ。でも嬉しくねぇし!」


高ちゃん…やっぱダメ?


「じゃあ和ちゃんー♪」

「それ塾で呼ばれるようになったら変に反応する自信あるから止めろ…。」

「はぃ??」


変に反応!?どう反応すんだ!?

逆に疑問なんですけど…。


「だって明海、付き合い始めた頃“先生じゃなくて和ちゃんって呼ぶ!”とか言ってたじゃん。」


さすが先生、記憶力いいね…!


「気が付いたら普通に先生に戻ってたけど。」

「だってなんかしっくりこなかったんだもん。
大丈夫っ、卒塾したら和樹って呼ぶようにしてあげるからー!!」


予想外なことに、塾で呼ぶ可能性90%なんですよ。
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