好きを私にください。
-ブーンッ


目の前をなかなかのスピードで車が走って行った。


「危なっ…。」


運悪く…もう少しでも前に進んでたら、跳ねられて死んでたかもな…。


ちゃんと前見て走れっての…。


そんな事を思いながら、さっさと家に帰った。






「もしもし…。」


夜になり、塾に電話を入れる。


『もしもし??』


電話に出たのは先生だった。


「菅田 明海です…。」

『んぐらい声で分かるし。』


一応、あんまり変なこと言わないどこう…。


「お腹痛いから今日塾休む…。」

『腹?ふーん、お大事にー。』

「うん、さよなら。」

『さよーならー。』


短い電話。

5分も話してない。


本当だったら1時間は先生の声聞いてられたのになぁ。


「はぁ~あ。」


もったいないことしたよぉ~。

しかも暇だし。


ご飯食べたでしょ、お風呂は最後でしょ、勉強は気分じゃないし…。




そうだ!


< 248 / 350 >

この作品をシェア

pagetop