好きを私にください。
・。+* 和樹 *+。・


申し訳無さと

後悔と

苦しみが


俺の中で渦巻いてる。


「明海…。」


命に別状はないものの、山の斜面って事で車にもスピードがついてたわけで。

打ち所が悪かったらしい。


別に植物人間とかってわけじゃないけど…


目を覚まさない。

点滴とか器具やらなんやらに囲まれている明海。


俺は…すぐ側にいたのに。


何もできなかった…。


「和樹。」

「亮…。」


さっき、明海のご両親と亮が来た。


「…ゴメン、なんて謝っていいか…。」

「謝んなくていい、謝んなくていいから。」

「俺は…一緒にいながら、何もできなかった。」

「和樹…。」


俺は…。


「んな自分を責めんなよ。
お前の言うお前ができたかもしれない何かって…なんだ?」


俺ができたかもしれない何か…。


「明海を、助けられたかもしれない。」

「で、お前は?」

「俺なんか…死んだってかまわなかった。」

「…そう思ってんのはお前だけだ!!」

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