好きを私にください。
・。+* 舞佳 *+。・


あー…塾、なんか変なのぉ。

全部がいつも通りなのぉ。


だからこそっていうのもあるけど…


先生、高里先生じゃなくて亮くんだし…

明海、結構塾でうるさいんだけど、


そんな明海がいないから静かだしぃ…。


うーん…なんていうか、違和感があるっていうか…変な感じ。


「田中さん?」


結構亮くんは気を使ってか、あたしに話しかけてくれる。


「亮くん…。」

「いつもお見舞い、ありがとね?」

「ううん…明海、まだ目ぇ…。」

「うん、覚めてない…。」

「そっかぁ…。」


もう明海が事故ってから結構経つ。

なのに…もう、明海。


皆心配してるよ。

あたしも、塾に明海いないの嫌なんだけど。


「高里先生は…。」


あたしは声をひそめて言った。


「毎日付きっきりみたい。前と違ってちゃんと家に帰るようにはなったみたいだけど…。」


前は家にも帰らずだったもんね…。


「そっか、よかった。」


先生も、責任感じてるよね。


早く目、覚ましてね、明海。



先生が壊れちゃう前に…。

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