好きを私にください。
・。+* 持田 *+。・


「東の空に見えるのが明けの明星で…」


ぽっかり空いた隣の席。

もう1週間は経つじゃん。


ノートをとりながら、“明”という字を書いてフと思った。


“明海”


アイツの名前が頭をよぎる。


「あー、クソ…。」


なんだよ、アイツ。


ちゃんと学校来いよ。

ノートなら見してやっから。
結構な量になるけどな。


高センだって心配してんぞ?


お前だってちゃんと分かんだろ?

お前、頭良いのに変にバカだよな。


菅田、皆待ってんぞー。


「持田くん、聞いてます?」

「聞いてます?」


塾だって結構寂しんだぞ?

お前いなくて…。


結構俺ら仲良いのにさ。


さっさと起きろ!!!





< 268 / 350 >

この作品をシェア

pagetop