好きを私にください。
-塾


「ふぬぬ…。」


一応頭使って悩んでます。

先生に言うか言わないか。


「怪しいぞ、アンタ…。」

「あっ、先生ぇ…。」


噂をすれば!!!
…あ、してないか?


「先生、耳かして?」

「?」


小さな声で言った。


「今日、電話してもいい?」


先生はビックリした顔をして、それから頷いた。


「でも、俺今日用事あるから、俺からする。」


小さな声で呟いた。


「了解っ☆」


電話したって、内容は甘いもんじゃない。

もちろん…クリスマスのこと。


「何時になるか分かんないけど。」

「うん、大丈夫、1時じゃなければ。」

「そこまで遅くなんないし。」


先生は笑いながら言うと、受付へ行ってしまった。

そう言えば、電話ってレアだな…。
いっつもメールだし…それ以前に結構家に泊りに来るし…。


「やだぁーッ!!」


「!?」


叫び声が塾に広がる。ついでに、笑い声付きで。

何!?

あたしは野次馬魂に従い、声の元へ。


声の元は、受付にいる舞佳だった。


「舞佳…どしたの?」

「あっ、明海ぃっ…!」
< 292 / 350 >

この作品をシェア

pagetop