好きを私にください。
それに1年のときからズーット同じクラスで…。

結構仲良いし、あたし的には良きお兄ちゃん的存在…。


「あーあ。」


なのに、その関係、変わっちゃうの…かな。

ヤダ。

あたし、ずーっと持田とはいい友達でいたい。
大好きなマンガの話ししたり、恋バナしたり、くだらない話だっていっぱいしたい。


3年間の思い出だって話したいのに。

お兄ちゃん的存在だったのに。


一緒に…2人きりでクリスマスを過ごすってことは、少なくとも一線を越えるわけで。


「ヤダ…。」


そんなのヤダよ。


あたしはグッとケータイを握りしめる。

せっかくのクリスマスなのに。


先生、好きなだけじゃダメってこういうこと?


未だに何が原因かとか…サッパリ。

だけど、あたし実は、女嫌い…だし、むしろ男好き…ってくらい男子と喋るし。


男子のあのサッパリした性格が好きなんですよ。

愛想尽かされちゃった?


…悩んだって仕方無いのに。


あたしは石井アンの曲をかけながら、枕を濡らす。


…なんだか、前に戻ったみたい。

あの頃は、純粋に先生が好きなだけだった…。


先生が好きで好きで、でも立場と年齢っていう大きな壁があった…。

ふと左側を見る。


いっつも、左側には先生がいたのに。

もう、癖だよ、左側向きながら寝るの。



今はもう、そんなこともないのに。

今は、先生が好きなだけじゃない、隣にいたいし、一緒に笑いたい。いっぱい話したい。


「先生ぇ…っ!」


枕が、冷たいよ…。

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